その瞳に映るのは


高田くんは持ってきたコーヒー牛乳のパックにストローを差して一口飲んでから私に話しかけてきた。


「お似合いだなんて初めて言われたよ。
ありがとう三島さん。」


そう言って微笑む高田くんは本当に嬉しそうだった。


「でも、有紀の事を何も知らないその他大勢の奴らには、俺が有紀に弱み握られてるとか好き勝手な事言ってるぜ?
俺に有紀は似合わないってさ…。
実際は俺が有紀にベタ惚れなのにな…。」


少し悲しげな口調の高田くん。


「そんなっ!有紀ちゃんは可愛いのに…。」

「俺もそう思ってる。
だから俺と有紀の事を知らない奴らの意見なんてどうでもいい。
大多数の意見だとしても論外。
お互いが好きなら周りなんてどうでもいい。」


「……。」


高田くんはきっぱりと私に話してくれた。

有紀ちゃんと高田くんはやっぱりお似合いだと思うのに周りにはそう思われてないなんて知らなかった。


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