その瞳に映るのは
やっぱり一人で考えると皆に逆に心配かけるみたい……。
だから美優ちゃんにこっそりとトイレに行くフリをしてもらって宮野くんに一緒に来てもらうことにした。
トイレのすぐ側の階段近くでこっそりと二人に話しを聞いてもらった。
「トイレじゃなかったのか。何か聞きたいことでもあったのか?」
宮野くんは周りを気にしつつ普通に聞いてきた。
「紗夏が私らに聞いてほしいことがあるって言ったの。…成瀬に聞かれたくないってこと?」
美優ちゃんの声に無言で頷いた。
でもどう言っていいか悩んで無言でいたら宮野くんに質問された。
「トイレって言って来たからあまり遅くなると不審がられるぜ?雅人と何かあったのか?」
そうだ。
皆、教室で待ってるんだから早く聞かないと。
「そ、その、成瀬くんと一緒に帰る約束してて…。それとは別の事なんだけど…。」
「……。」
二人は口を挟まずに私の話を聞いてくれてる。
だから意を決して口を開いた。