その瞳に映るのは
珍しい3人 Part3
決心を固めて教室に戻るとすぐに成瀬くんと視線が合った。
安心したように微笑んでくれた。
それが嬉しくて私も顔が緩む。
そんな私に渡辺くんが立ち上がって声をかけてきた。
「三島さん、ちょっと聞きたいことあるんだけど今いい?」
「聞きたいこと?うん、平気だよ。」
そう返事すると渡辺くんは私の背を軽く押して教室を出ようとした。
「渡辺くん?教室じゃ駄目なの?」
渡辺くんを見上げながら問いかけると耳元でこっそりと言われた。
「出来れば二人きりで。成瀬に聞かれたくないからね。」
成瀬くん。
その一言で私は素直に了承して頷いた。
「分かった。」
そして私は渡辺くんと二人で教室を出た。