その瞳に映るのは


けど、廊下を歩いてすぐに声を掛けられた。




「三島、教室以外では無闇に男と二人きりになるなよ。何されるかわからねぇぞ?」


振り返ってみれば王子くんだった。


「特に四天王の誰かと二人きりだと、この前の成瀬の時みたいにすぐ噂されるぜ?」



そう言われて身体が反応した。




私が成瀬くん以外の人と噂される?




考えてもいなかった事に身体が固まる。



けど、意外な言葉が聞こえた。




「……だったらお前も来い。」




渡辺くんが面倒くさそうに王子くんに言った。


「へー。じゃあ俺も一緒に行って来るわ。」


教室のドア近くにいた王子くんはドアに向かってそう言ってから私の方に歩いてきた。


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