その瞳に映るのは


「だからだよ。
あちこちで俺の彼女か、成瀬の彼女か騒ぎ出すだろ。下手すりゃ逆に三島さんが余計に悪く言われるかもしれないだろ。」


「それはお前のせいだろ。お前が三島を…好きな子を縛りつけてるだけだろ。」


「………悪かったよ。成瀬と三島さんに何かあるとは思ったけど、あそこまで親しいなんて思わなかったんだよ。」


「……。」



私は何も言えなかった。

今朝の渡辺くんは私を心配してくれただけなのに。









それまで座ってた渡辺くんが立ち上がった。


「だから……三島さん。」



「はいっ。」


渡辺くんに見つめられて思わず返事した。




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