その瞳に映るのは
「只でさえ、今の三島は肩身が狭いのによ。」
「…なんだよそれ。」
何の話だ?
思わず問いかけてしまった。
「だから修旅の班に決まってんだろ。
渡辺も松田も単純に三島を気に入ってるだけなんだろうけど、俺らの事をよく知らない奴らから見たら三島だけが浮いて見えるってことだよ。」
「は?浮いて…?」
「お前、自分がイケメンだって自覚あんのかコノヤロー。
お前と渡辺がいるだけで女子から妬まれるし、三島だけが帰宅部だし、一人だけ小っこいし、うさぎだし。」
「……確かにそうだな。」
「…お前もうさぎに見えるんだな…。」
周りからそんな風に見えてたなんて考えたこともなかった。
そして思い出したのは中1のクラスの女。
また三島があの時みたいになったら……。