その瞳に映るのは
「……。」
『…凄く今更なんだけど…中1ん時の事謝りたくて。三島があんな話しするはずないってすぐ分かったのに…ごめん。』
……中1の事?
「……うん。」
『……あのさ。急には無理だろうけど、嫌じゃなければ…三島に声かけてもいいかな?』
……え?
「……うん。」
溢れた涙もそのままで、成瀬くんの言葉の意味を考えた。
『!!
良かった。あ、本当に嫌だったらその時は無視して構わないからな。』
急に成瀬くんの声が明るくなった。
いつも教室で聞く声でなく、まるで中1のあの頃の成瀬くんの雰囲気を思い出させるような声。
その明るい声がさっきまでの不安を一気に蹴散らした。
「……うん。」
でも成瀬くんが何を言ってるのか理解出来ていなかった。
それでも明るい声に惹かれるように頷いていた。
『じゃあそういうことで。あ、修学旅行の班もだけどまた同じクラス…卒業までよろしくな。』
…修学旅行の班、一緒でも怒ってないの?
あの電話はよろしくの意味だったの?
「うん。よろしくね。」
嬉しくて自然と言葉が出た。