その瞳に映るのは
晴れの日の暗雲
2年になって、最初の席順は名簿順だった。
でも、成瀬くんから無言電話がかかってきた最初の班別決めの日に、そのまま決めた班ごとに固まって席替えがされた。
修学旅行まで限定の席順になった。
くじ引きで私達の班は2班になり、
窓際から1、2列目の後方の一角に決まった。
私の席は窓際から2列目で後ろから2番目。
前が美優ちゃん。後ろが成瀬くん。
美優ちゃんの隣り窓際の列に猪瀬さん。
猪瀬さんの後ろが渡辺くん、宮野くんの順。
昨日までは、班で座るから成瀬くんが視界に入らない今の席が一番ラクだと思ってた。
それと1年の時と似た席順で嬉しかった。
なのに。
駐輪場から成瀬くん、宮野くんと一緒に教室に来ていつものように本を読みながら美優ちゃんが来るのを待っていた時。
「三島さん、おはよう。今日から隣りよろしくね」
挨拶とウインクをした王子くんが右隣りの席に座った。