その瞳に映るのは


その日の2時間目、体育でバレーの時間。



朝の席の事を美優ちゃんに聞いてみた。



「それは隣りが王子になったからだよ。」

「?王子くんが隣りだと何かあるの?」

「そのままだと、紗夏の周りが四天王になるからね。」

「え?…あ………。」


美優ちゃんに言われて気付いた。

王子くんは四天王の一人だった事。



本当だ。


私の後ろに成瀬くん。
右隣りに王子くん。
左隣りに渡辺くん。



私と四天王の3人の座席を客観的な視点から見て、一気に青ざめた。



あ、だから王子くんは面白そうなんて言ったのか……。


そう思ったら、まだほとんど話したことが無い王子くんの印象が少し悪くなった。


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