ボーダーライン。Neo【上】
唇に、柔らかく、温かなものが触れた。
触れるだけのキスは、ややもすると深く激しさを増した。
心臓の奥がキュンと痛んだ。
秋月くんは両手であたしの頭を抱え、何度も何度も口付けを繰り返した。
僅かに開いた唇の隙間に、舌が入ってくる。それに合わせて、あたしも欲望のままに応えた。
「……んっ、ふ、」
息継ぎが苦しくて、時折声がもれた。
彼の肩甲骨を手でなぞり、きつく抱き合ったまま、キスを繰り返した。
ーー欲しいよ。秋月くんの全部が。
やがて唇が離れると、あたしは熱っぽい視線で彼を見つめていた。お互いの顔は上気し、呼吸も乱れていた。
頭の中に甘いしびれが走り、ぼうっとする。キスだけでこんなに気持ち良くなれるなんて、あなただけだよ。
堪らずにあたしは言った。
「ね、秋月くん」
「ん……?」
彼はあたしの髪に触れていた手を移動させ、頬を撫でた。
「一緒に帰ろ?」
ーーあなたが欲しいの。
あたしは彼を見上げ、頬にえくぼを浮かべた。
「うん」
あたしの下心は許されるものじゃない。まだ未成年の彼と裸で抱き合いたいなんて、法律上では許されない。
けれど、欲望にまみれたあたしは、もうそんな事なんてどうでも良かった。
ただ彼が好きで、愛おしかった。
秋月くんの全部を、あたしだけのものにしたかったんだ。
***
触れるだけのキスは、ややもすると深く激しさを増した。
心臓の奥がキュンと痛んだ。
秋月くんは両手であたしの頭を抱え、何度も何度も口付けを繰り返した。
僅かに開いた唇の隙間に、舌が入ってくる。それに合わせて、あたしも欲望のままに応えた。
「……んっ、ふ、」
息継ぎが苦しくて、時折声がもれた。
彼の肩甲骨を手でなぞり、きつく抱き合ったまま、キスを繰り返した。
ーー欲しいよ。秋月くんの全部が。
やがて唇が離れると、あたしは熱っぽい視線で彼を見つめていた。お互いの顔は上気し、呼吸も乱れていた。
頭の中に甘いしびれが走り、ぼうっとする。キスだけでこんなに気持ち良くなれるなんて、あなただけだよ。
堪らずにあたしは言った。
「ね、秋月くん」
「ん……?」
彼はあたしの髪に触れていた手を移動させ、頬を撫でた。
「一緒に帰ろ?」
ーーあなたが欲しいの。
あたしは彼を見上げ、頬にえくぼを浮かべた。
「うん」
あたしの下心は許されるものじゃない。まだ未成年の彼と裸で抱き合いたいなんて、法律上では許されない。
けれど、欲望にまみれたあたしは、もうそんな事なんてどうでも良かった。
ただ彼が好きで、愛おしかった。
秋月くんの全部を、あたしだけのものにしたかったんだ。
***