ボーダーライン。Neo【上】
ペットボトルを手にしたままソファーへ座り、幸子にも向かいへ座る様、促した。
彼女は再び座り直し、僕の飲み物に目を留めた。
「フォンタは。飲まないの?」
「え…? ああ」
僕はペットボトルを一瞥した。
「今は大体水ばっかり飲んでるよ。炭酸だったらジンジャエールだし」
「そうなんだ?」
「うん。フォンタはさ、後味が甘ったるくて逆に喉が乾くから。夏に時々飲むぐらい」
そっかぁ、と幸子は息を吐く。
「てか。秋月くんって水とか飲むんだね? なんか健康思考でいいな」
「あー。うん、水はメイクさんが体にも肌にも良いって言ってたから。一応さ、体が資本の仕事だから。俺なりに色々と気ぃ遣ってる」
幸子はこっちを見て穏やかに笑っていた。僕も目の前の彼女を遠慮なく見つめた。
再会した彼女を見て、最初に思ったのは髪が伸びているな、という事だった。五年前、パーマをかけたふわふわのボブスタイルは、今や肩の下まで伸び、緩やかに波打っている。
髪型が変わった事で、少し大人っぽくなり、それなりの色気も感じられた。
幸子の年齢は三十一だが、元より彼女は超がつく程の童顔だ。外見はよくいっても二十四、五歳にしか見えない。まだ、可愛い、という形容詞がぴったり当てはまる。
きっと彼氏に愛され、大事にされているのだろう。
彼女は再び座り直し、僕の飲み物に目を留めた。
「フォンタは。飲まないの?」
「え…? ああ」
僕はペットボトルを一瞥した。
「今は大体水ばっかり飲んでるよ。炭酸だったらジンジャエールだし」
「そうなんだ?」
「うん。フォンタはさ、後味が甘ったるくて逆に喉が乾くから。夏に時々飲むぐらい」
そっかぁ、と幸子は息を吐く。
「てか。秋月くんって水とか飲むんだね? なんか健康思考でいいな」
「あー。うん、水はメイクさんが体にも肌にも良いって言ってたから。一応さ、体が資本の仕事だから。俺なりに色々と気ぃ遣ってる」
幸子はこっちを見て穏やかに笑っていた。僕も目の前の彼女を遠慮なく見つめた。
再会した彼女を見て、最初に思ったのは髪が伸びているな、という事だった。五年前、パーマをかけたふわふわのボブスタイルは、今や肩の下まで伸び、緩やかに波打っている。
髪型が変わった事で、少し大人っぽくなり、それなりの色気も感じられた。
幸子の年齢は三十一だが、元より彼女は超がつく程の童顔だ。外見はよくいっても二十四、五歳にしか見えない。まだ、可愛い、という形容詞がぴったり当てはまる。
きっと彼氏に愛され、大事にされているのだろう。