monochrome

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[…よかったな、最後に9人に会えんで]
「別に良くない。チップを言われた通りに取りに帰るだけ。そんなに長居は出来ない」
[せやなぁ]

ここは車内。今から彼女の家へ一時帰宅するところだ。
彼女は社長からの許しを貰い、盗聴機をつけてチップを取りに帰ることが許された。
彼女から渡ったメモを見て、monochromeが只者ではないことを知り、
突撃するのは危険すぎると懸念したから。

[ほな、10分ぐらいで戻ってきてや?]
「あの人たちが、駄々をこねなければいいけど」
[そんときは俺も様子見に行きます]
「…よろしく」

そう言って、出ていった車内には彼女の盗聴機から流れる音と、メモが1枚。
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