monochrome
こいつを全力で守ると決めた日
Takumi Side
「おはよう」
天咲「あ、おはよ」
「何してんの?」
天咲「んー、みんなのシャツのアイロン」
「仕事用の?」
天咲「そうそう」
おい、天咲にやらせて大丈夫か?
昨日の案件、結構返り血浴びたぞ…。
天咲「どした?拓実」
「いや、なんも」
心配だったからソファに座って様子を見守る。
なんて言い訳しよう…
天咲「ふふ、そんなに私って危なっかしい?笑」
「いや、そういうわけじゃねぇけど」
天咲「見てなくても大丈夫だよ~」
「俺がここにいたいだけ」
天咲「そっか、」
鼻歌まじりでアイロンをかけていく天咲。
今までこんな姿なかったから、少しだけ安心している。
天咲「昨日はよく眠れた?」
「んー、まあ」
天咲「お仕事、大変だった?」
「ん、まあ…」
天咲「ん、まあしか返ってこないじゃん笑」
__あーあ、篤志だったら心読めたのになぁ。
そう笑う天咲。
それを聞いて驚いた。
「え、本人から聞いたの?」
天咲「うん、昨日の夜にね」
「そっか…言えたんだなアイツ」
天咲「言えたんだなって?」
「アイツ、天咲に怖がられるの恐れてずっと隠すつもりだったんだ」