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買い出しを済ませ、俺らの家へ足を進める。
天咲「てかさ、ずっと気になってたんだけど」
「なに?」
天咲「みんな結構ルール破ってない?」
「ルール、なんの?」
天咲「呼び捨てしないといけないっていう、」
…あー、その話か。笑
「あれ嘘だよ?笑」
天咲「…え、!?」
「天咲、ああやって言わないと敬語も名前の呼び方も直んないじゃない。
距離あるし、なんか嫌だったから咄嗟にね笑」
天咲「もー!そういうことだったのね!笑」
「ごめんごめん笑
まじ呼び方とかどうともいいし笑
なんなら天咲だって紫ノ宮さんって呼んでるしね笑」
天咲「そうそう、呼び捨てじゃないのに怒られないじゃん!って思ってたの!笑」
なんて、他愛もない話をする。
俺は笑っていた天咲の荷物を奪い取った。
「よし、じゃあ今から家まで競走ね!」
天咲「え、え、急に何?」
「よーいドン!」
2人で一斉に見慣れた道を駆け抜ける。
…後ろにワンボックスカーが停まっていたことは、俺しか気づいていないだろう。