monochrome

もう、足はすくんでいない。銃を向けられても、1人で立っていられた。

赤「それより今日のこと、みんなに内緒ね」
「怒られるんでしょ?こんなマネした事がバレたら」
赤「そうそう、みんな怖いから笑
特に緑川がうるさい笑」
「分かった。内緒ね」
赤「もう怖くない?大丈夫?」
「大丈夫だよ。それにありがとう」
赤「こちらこそ、これからもよろしく」

手を差し伸べられ、 握手を交わした。
大きくて暖かい手だった。

赤「じゃあ、おやすみ」
「おやすみ」

2人は部屋へ戻る。
手元にある花束を見つめた。
本人は気づいてるのかな。
健斗のやり方は、むちゃくちゃでガサツだったけど、
私の銃口を向けられるトラウマを払拭するのに1番効果的な方法だったってこと。
最後のありがとうは、トラウマを払拭してくれたことに対するものだったってこと。

「さすがに気づかないか笑」

でも、ありがとう。
これで私も、monochromeの10人目のメンバーになれる。
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