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「でもやっぱり、待ってって言っても待ってくれなかったのは悲しかったなぁ」
キョトンとして、口をパクパクする直樹。
「あの時は助けてくれて、ありがとうございました」
直樹に向かって一礼する。やっと言えた。
あの時のお兄さんに。私のヒーローに。
でも当の本人はというと…
橙「え、え!どゆこと?ドッキリ…!?
でもあの時1人突き飛ばしたこと知っとったし…え?」
軽くパニックになってる。笑
桃「おーい!天咲ー!直樹ー!」
「あ!大地!」
8人が遠くで私たちを見ている。
みんな、スーツを身にまとっている。
「直樹!早く行こ!」
橙「え、あ、ちょ待ってやー!!!」
こんな子犬みたいな年上とも思えない男の子のような直樹だけど、実は私のヒーローで。
次は私がヒーローを助けられるヒロインになれるように、このスーツを着て頑張ろうと決めた。
黒「おせぇーよ」
「直樹がモタモタしてんの」
紫「ふは、直樹完全に尻に敷かれてんじゃん」
橙「天咲に振り回されてばっかや俺…」
黄「ほら、直樹も早く着替えてこい」
青「天咲はもうちょっとちゃんとセットしよ、おいで」
直樹が連れてきたかった場所。
10人が集まった場所。
そこは、写真館だった。