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ドレスコードとターゲット

Sora Side

クルーズ船の招待を受けてから1週間。
今日がその作戦決行日だった。
篤志があとの8人の招待状を偽造し、準備が整った。

白「今回は僕も入るの?」
紫「篤志には客室にいて、そこから監視カメラをハックして敵の動きを見ていてほしいんだ」
白「了解。現場に直接行くの初めてだから緊張する…!」
「篤志、私も初めての現場だよ。一緒に頑張ろうね」
緑「作戦はこの通りだ。もう一度確認しよう…」

ターゲットは、今日接触を図るアンセム社の代表、市川。
海外の企業と連携した事業が上手く行き、今やこの業界では知らぬものはいない電子機器会社だ。
しかし、実際には海外への人身売買、麻薬密売などを行っており、
敵対している会社から事故か自殺に見せ掛けて殺したあと、その不正を暴くよう頼まれたのだった。

桃「うわ、似合ってんじゃん天咲!」
赤「素敵だよ」

今日はドレスコードのあるパーティーであることと、社長の婚約者という設定であるため、いつものスーツではなく水色のドレスを着ている。

「ねえやっぱちょっと恥ずかしい」
黒「ダメだよドレスコードあるんだし。
今日の主役は2人なんだから」
「でも…」
紫「あ、婚約者の登場だよ」

優に肩を持たれくるっと振り向かされると、
そこにはチェックの深い青色をしたスーツを着ていた龍斗が立っている。

紫「龍斗も似合ってんじゃん」
青「やっぱ、これはずいわ」
黒「ふは、2人とも同じことしか言わねぇじゃん、笑」

そしてお互い顔を合わせる。

青「今日はよろしくね、さき」
「こちらこそよろしくね、浩さん」
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