monochrome
射撃
Kento Side
初陣を終え、天咲は着実に力を延ばしていった。
天咲「優!こないだ言ってた人に会いに行って来たんだけど、あいつらの悪事の裏取れたよ」
紫「よくやった、!さすがだな」
天咲「えへへ」
お酒を飲まされたのか、頬が少し赤い天咲がターゲット犯行の裏を取ってきた。
相変わらず流星は目を光らせているが、天咲が半人前から1人前になっていった。
今日はCLUBを開ける日だ。
俺は料理を担当していて、バーテンダーは黒沢。
天咲には簡単なお酒を作るのを手伝ってもらっている。
「天咲ー!買い出し付き合って!」
天咲「おけ!いってきまーす!」
そう言って店を出る。
今日の分の食材とお酒を買い揃え、家へ帰ろうとする天咲を引き止める。
「ごめん、もうちょっと付き合って」
天咲「ん?何するの?」
「いいから、」
そう言って連れてきたのは
天咲「射撃、場?」
「うん。実は9人みんな、銃を撃てるんだ」
天咲「え、篤志も?」
「そう、天咲が入ってくる少し前に練習させたんだよ」
天咲「だからあの時優も…」
「そう。天咲は特に、何かあった時のために撃てるようになって欲しいんだ」
本当の狙いは買い出しではなくこっちだった。
天咲にこそ、撃てるようになってほしい。
あの時、銃口に怯えていた1人の女の子が
始末屋としてやっていけるように。
「基本的な姿勢をとって左手は全体を支える。
最初は振動がすごいかもしれないけど、慣れればその振動に体が合わせられるようになる。
見ててね」