monochrome
Good night
Yu Side
コンコン、とノックの音が聞こえて
ガチャっと入ってきた天咲。
「ん、おいで」
天咲「うん、」
「怖かった?」
天咲「んー、少しね笑」
ふふっと笑っている天咲だが、心做しか元気がなかった。
「天咲が気がついたおかげで、すぐに対処出来た」
天咲「洞察力が少し長けてきたのかな?」
「天咲はこの数ヶ月間で始末屋としてたくさん成長してるからね」
天咲「私ひとりじゃ太刀打ちできないよ」
「そのために9人がいるんだ。
でも天咲にしかできない仕事だってあるよ」
天咲「なに?」
「男を落とす、!」
天咲「ふは、そりゃ無理だ笑」
「天咲はそこはピカイチだもんなぁ」
天咲「拓実の特別レッスンのおかげかな?」
「ねぇ、ちょっとやってみてよ」
天咲「え?優に?笑」
冗談でしょ?みたいな顔する天咲。
いいじゃんダメ?って駄目押ししたら、
じゃあ優が情報引き出される役やって、と言われて寸劇が始まる。
「天咲ちゃんは可愛いね、」
天咲「そんな、私そんなこと言われたことないので、なんて返したらいいのか…」
「そこは素直に、ありがとうでいいんじゃない?」
天咲「…ありがとう、優さん?」
上目遣いで首を傾げる天咲。いいもん見れたわ、と思ってやめようとすると、
天咲「でも優さんはみんなにそういうこと言うんですか?」
「え、いや…天咲ちゃんだけだよ?」
天咲「ほんとに…?」
「もちろん」
天咲「んふふ、ありがとうございます…」