monochrome
ただ傍にいてほしい
Daichi Side
CLUBを閉め、片付けをしたらすっかり朝になっていた。
CLUBで時計を使うことなんて滅多にないのに、
昨日は腕からの振動で、嫌な予感がした。
そして途中で抜け出し、部屋で寝ていた天咲と優が起きてきて、
残りのメンバーに事情を説明してくれた。
紫「昨日、プロープル社の人間がうちへ来たらしい」
「…プロープル社?まさか、天咲を…」
天咲「私、その人たちに1回襲われかけてて…」
黒「こないだ言ってた、あいつら?」
天咲「…そう。私は抵抗して一人の男を蹴ったとき顔が見えたの。
昨日来てた男が、その人の顔と同じだった」
青「また、天咲を襲いに…」
緑「どさくさに紛れて拉致するつもりだったかもしれない」
紫「相手は薬品会社だ。どんな薬品を持っているかわかんないからな」
黄「みんな知ってると思うけど、最近cigaretteの車も頻繁に目撃されてる。
気をつけないと天咲も他のメンバーも危ないぞ。とりあえず寝てないメンバーは寝よう。
今日の作戦会議は夜8時からだ。解散」
「…、」
俺なんかどうなったっていい。
天咲を守りたい、天咲は誰にも奪われたくない。
そう思って強く拳を握りしめていた。
白「…桃田くん。僕も同じ気持ちだけど、僕は桃田くんにもどうもなって欲しくないよ」
俺にだけ聞こえるようにぼそっと呟いて篤志は去っていった。