キミの世界で一番嫌いな人。
トモダチ
うっわあ、どうしよ…、ここもだめ…。
西側の棟は全滅、となると東側。
「俺きのう桜木女子とヤッちまってさ~」
「マジかよ!俺も呼べよな!!」
ギャハギャハと、はしゃぐ声。
ここもだめか…とUターンしようと思ったけど、さすがに私も我慢の限界だった。
ここは1年の階。
だから奴らは私より年下、そう思えばいい。
たとえ人数が4人だとしても、年下。
まだ入学したての1年なのだ、所詮は。
「…トイレ、貸してもらっていいかな」
男子トイレはどこもかしこも戦争。
どこを選んでも男たちの巣窟であり、たまり場。
もちろん3年の階はヤバいとクラスメイトも言っていたから、そこへは行けなくて。
「ここは俺たちの巣だぜ」
「ズケズケ入ってきてんじゃねーよ」
まあそうなるよね。
わかってたけどさ…。
わかってたけどもう我慢むりなんだって!!
「俺、2年なんだけど」
少し強気に言えば、余計に笑い出す4人。
「こんなチビが?俺ひとりで十分だわ」
「てか、こいつ絞めれば名前上がるんじゃね?」
なんて言っては笑ってる。