キミの世界で一番嫌いな人。




なんでドクロの旗が掲げられてるの。

スプレーで夜露死苦って……、いまどき古くない…?

窓ガラスの意味よ、ボッロボロだ……。


これ先生機能してるの…?
いや、してないからこうなってるんだろう。


ひゅるるるるるるーーーー……。



「……」



まだ5月だよ…?

なんなの、この真冬の冷たさは。



「おうおう、ずいぶんと真面目なのが来たじゃん」


「こんなとこに転校生?物好きも居るんだな」


「つか、お前なに?自らボコられに来たの?」



門前で屯っていた3人の金髪頭は、一瞬にして私を取り囲んだ。

煙草の煙が不愉快。
というか、袖から覗くそれは刺青…?


すみません、何歳なんですか───と、素直に聞きたくなるくらいに年齢がわからな過ぎる。



「あの…、校長室はどこですか」


「あぁ、ハゲに何か用?」



ハゲって…。

それだけで校長先生の頭の爽やかさは察してしまえた。


でも良かった。

どうやら見た目だけでは女だとはバレていないらしい。



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