空仰げば、遠くにキミ。【完】
放課後、部活が始まる前のちょっとした空き時間。
軽くストレッチをして時間を潰していると、ポトンと頭上から何かが落ちてきた。
見上げると、私のクラスの隣の空き教室のベランダに人が集まっていた。
そこは同じクラスの古泉くんを筆頭とした、目立つグループの溜まり場になっていた。
「武藤さんそれ取ってー」
上から聞こえてきたのは、舌ったらずが特徴の古泉くんの声だった。
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