空仰げば、遠くにキミ。【完】



ただ、自分の名前を教えただけなのに、そんなことを言われるなんて思ってもみなく。


少しうろたえる。



「古泉くん、よくあそこにいるよね」


「うん。昼休みとか放課後とか、暇な奴らでよく集まってるよ。武藤さんもよかったら来る?」



社交辞令だと思うけど、そんな既に出来上がっているグループの中に入れるほど肝は据わってない。



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