姫になった娘と一緒に守られているワケあり元妃は、女子高生
実際、姫奈を産んだ後もしばらくは動けなくて
酒井の家にいたのも事実だし
この2人だけは、なんとなく見覚えがある程度。
麗君や玲央君を兄貴というと言うことは、間違いなく弟なんだろう
「そういや。後で俺んちに来るとか言ってたよな」
「俺んち・・・?」
「酒井組」
やっぱり。
「そうね。そう言ったわ。だから何?
それが、あんた達に関係あるの?」
「・・・っ」
「あたしを呼んでくれてるのは玲央君で。あんた達じゃない」
「テメ・・・」
玲央君は、すでに組長という立場についていると聞いたことがある。
若頭の座にはこの2人のどちらかがつくのだろう
クラスの人間はすでに帰っている。
この教室にもあたしたちだけだ。
「璃和」
「岬君」
「アイツが迎えに来てるぞ」
え?
窓から外を見ると玲央君のプライベート用の車があって
「兄貴のプライベート用の車に乗れるって
どんな存在なんだよ。お前」
どんな存在・・・?
「玲央君は、あたしの初恋だよ」
「兄貴が、初恋?」
「そう。この事を知ってるのは玲央君の時代の幹部たちと
紅蓮のメンバーだけ」
「嘘だろ?」
「そりゃ、兄貴が迎えに来る理由も分かる。
しかも自分のプライベート用で」
「ククッ」
「涼野?」