姫になった娘と一緒に守られているワケあり元妃は、女子高生

「紅蓮。お前たちにも責任はあるぞ」

「はい」

思いつめたような顔をしている紅蓮の幹部たち

「自分たちの傘下である幹部が言っていることが全てだと思うな」

「はい」

「諒芽。早急に次の傘下に入るところを探せ」

「はい」

「星哉」

「璃和・・・?」

未だに横たわっている星哉のそばに歩み寄る

「さっきは、あぁ言ったけど、本当は、星哉に信じて欲しかった。
だって、あの時付き合ってたんだもん。彼氏に信じて欲しいに決まってる。
いつか、こんなこともあったね。って話せるくらいに元に戻れたら
”姫奈”に会いに来て」

「ヒナ・・・?その名前・・・」

これは憶えてるのね?

「そう。星哉といつか話した子供の話。
姫奈は、あたしと星哉の娘。でも今は会わせらんない。今の姫奈に
どう説明しても、星哉はパパじゃない。他人なの」

「あぁ。いつか、会える日を楽しみにしてる」

「うん」

玲央君たちと一緒に神楽の倉庫を出たあたしたち
悔しそうにしている、下っ端の子たち。
それと同時に寂しそうな顔をしている紅蓮の幹部たち。

そりゃそうか。自分たちの傘下が1つ無くなるんだもんね

「雨宮」

「ん?」

名字で呼ばれて振り返ると諒芽と言われてた男が
悔しそうに立っていて

「何・・・?」

「アイツらが悪かった」

そう言って頭を下げてきた

「や、やめてよっあたしは、
紅蓮の総長に頭を下げて欲しくて、やったわけじゃないんだから」

「本当は、俺も殴られるべきだったんだ。
それを愁さんや玲央さんがしないと言うことは
チャンスを与えてもらったと思ってる」

チャンス・・・か
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