姫になった娘と一緒に守られているワケあり元妃は、女子高生
「そう」
「いっしょ、いくぅ」
姫奈にとっては、初めて行く場所。
あたしにとっては、久しぶりに行く
歩いていく紅蓮の倉庫は
「あの時と、何も変わってないのに」
とても懐かしい場所
普段通りに入る男たちとは違って
あたしは、躊躇するしかない
「お前たちも入って来いよ」
そんな簡単に言わないでよ
「きゃー。これなぁにー?」
いつの間にか、姫奈は倉庫の中に入っていて
「これかぁー?こらぁバイクっつーんだ」
「おめーら。そのガキと遊んでやって」
「「はいっ」」
いいの?
あたしの時もそうだった気がする。
由依ちゃんに連れられてきた倉庫で、こうやって、下にいる人たちに
一緒に遊んでもらった記憶がまだあるのは
あの時は、ここが好きだったからだろう
「お前は、上に来い」
え?
「諒芽が話があるって連れてきたんだろうが」
「そうだった」
上に上がると既にいた小泉
「諒芽。ちゃんと連れてきてやったぜ」
「助かった」