姫になった娘と一緒に守られているワケあり元妃は、女子高生

「愁さんたちも先代ならわかるでしょう?
コイツ(雨宮)が、他の族に狙われてる。
紅蓮の姫か妃じゃないかと、他の族の連中が騒ぎだしています」

「ほぉ」

「でも、あたしは紅蓮の妃にも姫にもなるつもりはないわ」

「いや。なっていた方がいいんじゃね?」

愁君?

「俺たちも、出来る限り守ってやりたいのは事実だ。
そりゃ、俺達の代の姫で、由依の妹だ。」

「だったらっ」

「俺にも由依も仕事がある。
岬や剛は教師という立場で、お前を守ることが出来るだろう。
だが、問題はそこじゃない。学校外だ。
俺や由依だって出来ることなら一緒に居てやりてぇ。
でも仕事を放置するわけにいかない。
玲央や麗だって、同じことが言える。その時、お前はどうする?」

どうするって

「あのアパートで、姫奈と2人でいる時に狙われる可能性だってある。
姫奈が連れていかれる可能性だって大いにある」

・・・・っ

「なら、出来る限りこいつらと一緒に居た方が俺達は安心だ。
ここには、酒井の人間だっている」

「なっ」

「紅蓮を今すぐに信じろと言っても、すぐには出来ないかもしれない。
だけどな?俺たちにとっちゃ、こいつらも、可愛い弟のような存在だ。
それに、お前が思っている以上に8代目にはこいつらは似ていない。
寧ろ9代目の方がしっくりくる」

「9代目?」

「あぁ。お前たちは9代目に似ている。
今すぐにじゃなくてもいい。こいつらを信じてやれ。璃和」

そこまで言われちゃ、信じるしかないじゃない

「分かった・・・」

「璃和?」
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