姫になった娘と一緒に守られているワケあり元妃は、女子高生
旧姓を言えば大体は分かると思うけど
「たしか・・・」
「雨宮だ」
「まさかっ」
「そう。あたしと由依ちゃんは実の姉妹。
年が離れてるし、あたしも名前で呼んでるから、そう感じないけど
で、愁君は、由依ちゃんの旦那さん。つまりあたしからしたら義兄になるの」
「なるほど。で、潰すと言うのは」
「本気でしょうね。あの時も、今も、由依ちゃんは
あたしのことを考えて言ってくれてる
きっと、あんた達に裏切られて、あたしが泣くようなことがあれば
愁君たちを使って、神楽と同じようにする。それが由依ちゃんの考えだよ」
「そうですか」
「我が兄貴ながら、やることが相変わらず恐ろしい」
「そりゃ、現組長だもの。それくらいの威厳を持ってないと酒井だって大変なんだから」
「なぁ。お前が酒井に入り浸ってたのは知ってる。だけど
俺達は”1度”も鉢合わせてねぇ。可笑しくねぇか?」
「確かに。酒井にはよく行くわ。姫奈も連れて。
でも、あの当時確かに酒井にいたけど、姫奈を出産した後で
体なんか動かせなくて、ずっと、部屋にこもっていたもの」
合わなくて当然でしょう?
「体が動かせるようになっても、玲央君や麗君よ?
はいそうですか。って動かしてくれるはずがなかったもの」
「マジかよ」