深紅と浅葱
ある夜


島原のとある店の1室で

『ど…どうしよう…』



綺麗に着飾った舞妓姿の葵が長州浪士に肩を抱かれている


瀧に頼まれたとはいえ
酔っ払った男のあしらいに慣れていない為、困惑している
以前、襲われそうになったこともあり気持ち悪さも甦る

男からすれば、何をしても無表情の葵が男慣れしているように思えた


「良いって事だよな?」

「へ?いえ!あきまへん!
こういうことは、あかんのどす!」


男が葵の首を舐める


「やっ!!!やめて!!いやっ!!」


自分でも驚くほどの拒絶反応示した


『お…沖田さん
沖田さんじゃなきゃ… やだ…』


沸き起こる気持ちに戸惑う


「可愛いのぉ」


< 100 / 188 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop