深紅と浅葱
2人が慶喜のもとに戻り
報告を終えた

部屋を出て廊下を歩く






「露子さんの事ですが…」

「…さすがにわかるよな」

「露子さんは
料理も上手いし、気配りもできます
新選組で働くことも恐れない
芯があり、正義感の強い方です」

「ん?」

「とても素敵な女性です」

葵斗が葵を見据える
何を言われているのか考えた

「心惹かれるのは、当然です」

返答もできないでいると

葵がぺこりとお辞儀し、葵斗に背を向けた


そこでやっと理解した



葵斗が露子への気持ちに罪悪感を抱いていた

それを葵は、悪くないと伝えたかった

手放しで喜ぶことは出来ないが
応援されている気持ちになった



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