深紅と浅葱
数日後


「葵ではないか?」

「斎藤さんですか?」


町でばったり2人が出会ったのは
偶然ではなかった



「…入るか?」

「…よろしくお願いします」


2人とも
普段とは、違う格好をしていた


斎藤は、長州の浪士をつけて
葵は、娘の後をつけて


出会い茶屋の前でお互いの存在に気づき、目的が同じだということで
中に入る



「すまん… 勢いで入ったが…」

「大丈夫です
私が様子を見てきます」

「重ね重ねすまん…」

何も役に立てそうにないと項垂れる

ひらりと葵が天井に消え
しばらくして戻ってくる


「どうだった?」

「ええ…まぁ、その…」

「/////すっ…すまん/////」




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