深紅と浅葱
「葵斗も新選組に馴染んだな」

「ええ」

「お前は?」

「私?」

「葵斗が羨ましいだろ?」

「なぜです?」

「…お前の鈍さは、面倒だ
新選組にいたかったんだろ?」

「前は、いたかったです
今は、一葵と組を解散するまでのことで頭がいっぱいですし
私…フラフラしているのが
性に合っている気がしてます」

「解散した後も
そばにいて欲しい…と言ったら?」

「…?何か御用がありましたら
いつでも申し付け下さい」

「はぁーーーーー そうする」


慶喜が大きなため息の後
からになった猪口に葵が酒を注ぐ


『コイツ… 
今日、俺の隣に座ってる意味わかってないな…
任務ではなく、そばにって言ってんのに… 鈍い…』


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