深紅と浅葱
慶喜が葵をジッと見る
『なぜだ?』
悲しみは、顔に出たはず
慶喜が困惑する
「心配しすぎですよ
何度も言われてますし
言われると覚悟もしてましまから」
「無理してないか?」
「ええ」
「戻って呑むぞ!お前も!」
「私は…私もいただきます」
慶喜にこれ以上気を使わせるのも
気がひけて、承諾した
「そうこないと!」
席に戻り、慶喜に酌をする
クイッと飲み干した猪口を葵へ
猪口を受け取ると慶喜が酌をした
「いただきます」
クイッと呑み
「んーーーききますね!!!」
ギュッと目を閉じ、パッと見開く
何回か酌をし合う
そのたびに葵は必死に呑む
そんな葵の顔をまじまじ見る
「もっと色々な表情が見たいものだ」
慶喜の方を見て猪口を置き
自分の火照った頬を両手で挟む
「最近この顔で良かったと思うことが多々あります
今も…
やはり家茂様に嫌われている事は辛いです
ずっと…一緒だと思ってたから」
酔って本音を漏らす
葵の頭を左手で撫でた
「子供扱いして…」
「子供だろ…ククッ」
『なぜだ?』
悲しみは、顔に出たはず
慶喜が困惑する
「心配しすぎですよ
何度も言われてますし
言われると覚悟もしてましまから」
「無理してないか?」
「ええ」
「戻って呑むぞ!お前も!」
「私は…私もいただきます」
慶喜にこれ以上気を使わせるのも
気がひけて、承諾した
「そうこないと!」
席に戻り、慶喜に酌をする
クイッと飲み干した猪口を葵へ
猪口を受け取ると慶喜が酌をした
「いただきます」
クイッと呑み
「んーーーききますね!!!」
ギュッと目を閉じ、パッと見開く
何回か酌をし合う
そのたびに葵は必死に呑む
そんな葵の顔をまじまじ見る
「もっと色々な表情が見たいものだ」
慶喜の方を見て猪口を置き
自分の火照った頬を両手で挟む
「最近この顔で良かったと思うことが多々あります
今も…
やはり家茂様に嫌われている事は辛いです
ずっと…一緒だと思ってたから」
酔って本音を漏らす
葵の頭を左手で撫でた
「子供扱いして…」
「子供だろ…ククッ」