深紅と浅葱
葵が袴などを脱ぎ、忍服姿になり
背中にいつもと違う短めの刀を背負う

頭巾で顔を隠す

今夜の捕り物の説明が始まり
新選組と葵達が近くになる

「葵斗元気そうですね」

「ああ」

「シッ 話すなら後にしろ!」

一葵に注意される

長州浪士が隠れ家にしている屋敷を取り囲み、襲撃する作戦


ぞろぞろと移動し、作戦が開始



「一葵 この中にはいない」

「そうか まぁ捕まえた奴らから聞けば良いさ」

「ええ、そうね」


捕り物は、順調にいき
葵達の出番は、ないかと想われたが


葵が風のような速さで走り出す


「葵!」


一葵が呼び止める声を無視して屋敷の外へ向かう


「土方さん」

「おぅ 行け!」


沖田が葵を追う




「あの…馬鹿」

頭である一葵が葵を追うわけにいかず

葵の後ろ姿に舌打ちする


「沖田さんが追ってくれたから大丈夫だろ」

葵斗が一葵に声をかける


『それも心配なんだがなぁ』


一葵が言葉にせず苦笑いしてみせる



< 147 / 188 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop