深紅と浅葱
「お前に助けられたくなどない!
あっちに行け!!近寄るな!!!」


「家茂殿!!!」


慶喜が詰め寄ろうとするが
葵がそっと手を慶喜の胸元へ


「出過ぎた真似を致しました
失礼致します」


葵が家茂に言ってから、慶喜に退却を促す


新選組の皆、家茂の言動に驚き
そして、言い返しもせず
逃げるように去る葵に疑問を感じた













屯所への帰り道


「葵の親殺しが原因だとかで…
家茂様は、葵を
毛嫌いしておられるようです」


「それでも
化け物扱いは、酷くないか」


「そうですよね」


皆の反応で、沖田が確信した



『赤い光は、皆には見えないんだ』





黙ったまま
会話に入らない沖田の様子を
土方は、気にしていた
















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