深紅と浅葱
「どうした!?総司…お前…
もしかして…」


ついに初恋!?

と言おうとしたところで



「葵よく働いているから
労いたかった」



落ち込んでいる様子に結果を察するも、沖田の行動に興味を持つ
女性に対して関心が無く
優しい言葉などかけることさえ皆無
そんな沖田が自ら声をかけたのだから、初恋で間違いないだろう


「皆の前だと敬語使ったりできるのに、なぜか土方さんと話すときみたいになって…なんつーか
俺…上手く伝えられないんだ」


全く同じ台詞を聞いた覚えがあった


沖田が近藤の道場に入門してすぐだ


近藤に日頃の感謝を伝えたいが
難しいと言っていた




「お前…背ばかり伸びて
中身はガキのまんまだな」


「は?なんだと!?」


「クククッ」


『総司が、葵を…』



自分も葵に惹かれていたが
沖田の気持ちを大切にしたいと
微笑む



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