深紅と浅葱
「そういえば…葵
明日は別の仕事に行くんだって?」

「え… あぁ」


歯切れの悪い土方に
妙な違和感を感じる


「まさか…」


沖田が土方をジッと見る


「危ないことさせる気だろ」

「ちょっと潜入してもらうだけだ」

「やっぱり!」


表情を読まれる心配のない葵に白羽の矢が立てられたのだ


「俺も参加させろ」


「……はぁ 近藤さんと2人でやるつもりだったが…仕方ねぇ」


島原で娘を襲う事件が起きた

奉行所がなかなか動いてくれないという話を土方が聞きつけた

聞きつけたというより、モテる為
助けて貰うことを口実に娘から近寄ってきたともいえる

たとえ、嘘だとしても放っておけない性分


その客がいつも昼間に予約するので
明日、葵を潜入させ

3人で現場を押さえる事となった




< 19 / 188 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop