深紅と浅葱
「当たり前やん
雇い主に仕事させるかいな
せやから!女中3人で仕事したらええねん!力仕事は、今まで通り平隊士らが手伝いしたらええ」

「何かあったとき隊士らではねぇ」

山崎の意見を幹部らが受け入れなかった


「山崎さん、無駄ですよ
俺も…同じやり取りすでにやってる
遠目に気に掛けておこう」

沖田が山崎に微笑んだ

同じ気持ちだと訴える目に、山崎が頷いた






それから




山崎は、遠目に葵を見張る日々


なんとなく好奇心でいつもより近くから見ていた

『おかしい…』


雨音の中でも足音を聞き分けたほど


『気づいてて、気づいてへんふりをしてるんちゃうか?』





自分の存在を知られると困る

それでも試したかった



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