深紅と浅葱
「見張ってなかったんですか?」

「興味あって見てたのは、認める」

「すみません」

葵が頭を下げた


「私、女中を虐める人が誰か突き止めるよう瀧さんに依頼されてきました
隊士さん達に聞き込みしてたり、屯所内をうろついたり、後ろめたい気持ちがあったので…
でも…仕事は、一生懸命してたから
頼ってくれて信用して貰えてると…

疑われて悲しい気持ちでしたが
私の方こそ疑っていたのですね
失礼致しました
助けて頂いたのに、御礼が遅れました本当に、ありがとうございます」


「芹沢さんの言ってた通りですね
君は、表情がないが心根を言葉にする
瀧さんに女中を依頼したのは、私だ
君を頼りにして、任せっきりにしていたことを反省しているよ
隊士達のように、もっと君の言葉を聞くべきだった」




誤解が解けた



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