深紅と浅葱
翌日

「葵さんと交代でお世話になります
露子です」

「露子さんは、お料理がとてもお上手なんですよ」

葵が新しい女中を連れてきた



もうすぐ葵が浪士組を離れるのだという現実

皆が寂しそうにしていたが、葵は気にせずいつも通り仕事をする

浪士組に泊まった佐々木は、葵から目が離せなかった


住み込みで働く露子を須江と奈津に任せ、近藤の部屋へ

幹部と佐々木が揃っていた

「本日のお勤めが終えました
失礼します」

「おほんっ 今日は、俺が送ろう」

「……」

佐々木の申し出に葵が無言になる

「帰りの方向が同じだと聞いた」

「では、よろしくお願いします」



佐々木と葵が屯所を出た




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