深紅と浅葱
しばらく話をして葵は近藤の部屋を出た


女中らに挨拶しようと炊事場に向かった


「よぉ!葵!お手柄だったな!」

「お前強えんだってな!?」


永倉が葵の肩に肘を置いた

藤堂が葵の顔を覗き込む


「大袈裟です」


2人を振り切り炊事場に行く


「奈津と須江の思い人に近いて…
最低やな」


露子から睨まれる


露子の後ろで2人が泣いていた


先ほどのやり取りを見ていてヤキモチを妬かれてるのだと悟る


「奈津さん、須江さん、誤解です
でも…嫌な気持ちにさせて
すみませんでした」


ぺこりと頭を下げ




屯所をあとにした





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