疑心暗鬼〜特殊捜査チーム「零」〜
「それはどんな車なんですか?その車に乗っているのが犯人じゃ……」

悠真は真剣な目を向けるが、華は「白のクラウンですが、その車はあの家に置かれていたものだそうです。運転者はスーツを着てサングラスをかけた男だったそうですけど、あの家では使用人がコロコロ変わるのでもしかしたら新しく雇われた人が奥さんのわがままで何かを買いに行かれているのかと思ったそうです」と話す。

「なるほど、じゃあ俺たちも話そう」

範人が言い、悠真は聞いた話を取ったメモを見ながら話し始める。話していくうちにモヤモヤした気持ちがあることに気付いた。話を聞いている時、違和感を覚えたことがあったのだ。

「何か違和感を感じます。何に感じたんだろう……」

悠真は頭に手を当て、必死に記憶を辿る。緊張していた家政婦、冷たく笑う由起子、事件が起きた時のことを話す慎吾ーーー。

「あっ!あの時だ!」

悠真はその違和感を話す。華は「じゃあ犯人がその人だって言うの?」と驚き、広人は「でも調べてみる価値はありそう」とパソコンに向き合う。
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