疑心暗鬼〜特殊捜査チーム「零」〜
華が尊敬した目で美月を見つめ、美月は「もう可愛いこと言って〜!今日の夜は二人でご飯食べに行くか?」と笑顔で華を抱き締める。しかし、先ほどの答えでは誰でも何故この場に監察医がいるのかわからないだろう。

答えを求めて悠真は男性を見つめる。すると、男性も「あれじゃわかんないよね」と言って悠真の驚くことを告げた。

「実は、ここの資料整理課というのは表向きの部署なんだ。ここは捜査一課の刑事ができないような方法で捜査を行う部署で、俺たちはこのチームを「零」と呼んで活動している。ちなみにこのことは、警察関係者でもトップの人間しか知らない」

「あたしは殺人事件のご遺体を解剖するのが仕事。だからあたしがここにいる」と美月。

「私は聞き込みをして情報整理をするのが仕事。聞き込みは女性にしかできないけど……」と華。

「僕はターゲットのパソコンやスマホのハッキングや画像解析なんかを担当してま〜す!」と広人。

先ほどからあり得ない言葉を聞かされ、悠真は混乱していた。しかし、わかったことは違法捜査であってもまた事件の捜査ができるということ。
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