AIが決めた恋

君と出会った日

その出来事は、この学校に入学して間もない頃のある朝、HRの時間に先生が生徒にした注意がけが始まりだった。

「最近、学校内の事故が非常に多い。それも、生徒がふざけていて起こった事故だ。」

数日前に何処かのクラスの男子生徒がふざけて投げた黒板消しが、女子生徒の頭に直撃し、病院送りになったという話を聞いていた。

「高校に入学して、もうすぐパートナーも発表される。浮かれたくなる気持ちは分かるが、くれぐれも行き過ぎた行動はしないように。」

先生はそれだけ言うと、HRを終了させた。

この学校は、他の学校と比べて、入試方法が若干異なる。
筆記試験はあるものの、学力はほとんど関係なく、代わりに関係してくるのが、相性だ。だからこそ、この学校の生徒は、物凄く頭の良い人も入れば、本来なら高校合格も怪しい人まで様々な人が集まるのだ。多くは何の問題も無い、ごく普通高校生だが、 当然、中には黒板消しを投げるような、常識がなっていない人も一定数は存在する。
このクラスでは、そのようなことが無ければ良い。僕はできるだけ平和に過ごしたいのだ。
そう思っていたが、事件は割と直ぐに起きた。
その日の昼休みのことだ。
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