AIが決めた恋
外では、真島くんが玄関に寄りかかって待っていた。

「お待たせしました。」
「ん。」

真島くんが歩き始めて、私も慌ててそれについて行く。
どうして彼は、『送って行く』なんて言い出したのだろう。それが知りたかったが、それ以上にもっと気になることがある。今朝の真島くんの、『結婚できないかもしれない』という発言について。真島くんは私のこと、どう思っているのだろう。

「あの…、」

『気になるなら、直接真島くんに聞いてみたらどうかな？』
私は、佐倉くんの言葉を思い出し、思い切って聞いてみることにした。

「何だ？」
「真島くんは、私のことを、ど、どう思ってますか…？」

聞いてしまった。無関心だと言われるのなら、まだ良い。でも、もし嫌いだと言われたら、今後、どのように関わっていけば良いのか分からない。

「ど、どうって…。いきなりどうしたんだ？」
「真島くんが今朝、『結婚できないかもしれない』と言っていましたので…。それは、私が生理的に無理だからですか？もし嫌いでしたら、正直に言って欲しいです。」

恐る恐る、彼の表情を確認する。
すると彼は、大きな溜息をついた。
< 113 / 508 >
表紙・目次

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop