AIが決めた恋
「ってことで！広くんごめんね。僕が蛍くんとペアになるから！」
「そうですか。分かりました。」

少しだけホッとした。
この前もそうだったが、僕は真島が相手になると、何をどう話して良いか分からなくなってしまう。

「よ〜し！ペアが決まったところで、いざ、お化け屋敷へ出発〜！！」

とても今からお化け屋敷へ入るとは思えないようなハキハキとした大きな声で、陽芽さんが言った。
そして、陽芽さんと桃野さん､湖川さんと真島くん､僕と裕さんの順番でお化け屋敷の中へと入っていく。

「蛍くんはお化け屋敷得意？」

実は、あまり得意ではない。お化けが怖いのではなく、驚かされるのが少し苦手なのだ。

「僕はあまり…。裕さんは得意なんですよね？」
「大得意だよ！ほら、あそこ見て。お化けがいるでしょ。」

裕さんが指差す方を見ると、確かに僕達に背を向けたお化け役の人が立っていた。

「そーっと近づいて、驚かせちゃお！」
「え…！？」

動揺する僕を他所に、裕さんはお化けの背後に回り、そっと近づいた。

「わあ！！」

裕さんがお化けの肩に手を置いた瞬間、お化けは激しく驚き、尻もちをついた。
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