AIが決めた恋
「ってかさ、何で私達が同じ部屋にいるんだろうね。先生が封筒を配り間違えたとか?」
「これだけ計画的に行われている授業で、そんな間違いするか?普通。」
「人間誰しも間違いはあるんじゃない?」

人間に間違いはあるとしても、これはきっと研究の一貫であるから、そこら辺は厳重な注意を払って行われているはずだ。
いや、待てよ。まさか…あの時に…。

「分かった。」
「え?」
「先生の配り間違いなんかじゃない。」
「だったら何だっていうの?」
「ここに来るまでに、俺と佐倉と本田の封筒が入れ替わったんだ。」
「え!?どういうこと!?」

俺と佐倉が体育館へ向かっている途中のことだ。
止まれないくらい猛スピードでこちらへ走ってきた本田が佐倉にぶつかった。その衝撃で、俺たち3人の封筒が床に落ちたのだ。
おそらく拾う時に、別々の封筒を拾ってしまったというわけだ。
俺は、この一部始終を、湖川陽芽に説明した。
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