AIが決めた恋
「懸くん。これは一体どういうことかしら？」
「どうも何も、ちゃんと謝罪してるだろ？」
「これの何処が謝罪ですってぇ！？」
「うわぁ！出た！激おこお陽芽！！」

本田くんが、僕の手から、反省文を奪うと、走って教室を出ていった。

「あ！待ちなさい！！」

前にも似たような光景を見たことがあるような気がする。やはり、2人は、日曜日の夕方に放送されている、国民的アニメに出てくる登場人物達のようなところがある。

「行っちゃったね。」

陽芽さんも教室を出ていってしまい、桃野さんが、呆れ気味に言った。

「そうだね。」
「私はあと5行だから頑張らないと！藍ちゃんは？」
「私はあと1行。」
「凄〜い！ねぇねぇ、ちょっと読ませてよ！」
「いいけど、ちょっと恥ずかしい…。」
「いいからいいから！」

桃野さんは、ノリノリで湖川さんの反省文を読み出した。
いくら湖川さんのことが好きだとはいえ、反省文まで読みたがるというのは、やはり少し変わっている。

「あ、あの…、佐倉くん。」

湖川さんがを見つめて言った。

「ん？」
「私、佐倉くんの反省文を読んでみたいです…。」
「えっ！？」

反省文を読みたがるのは、桃野さんくらいだと思っていたが、まさか湖川さんまでそう言い出すとは。
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