AIが決めた恋
「えー、では気を取り直して、今までの相性1位ペアが文化祭で何をしてきたのかについて説明します。1年前のペアは、社交ダンスの披露(ひろう)、2年前のペアは、生徒会とコラボをして、アイドルグループを作り、そのセンターを2人で努めました。」

なるほど。前にこの話を聞いた時、1位のペアは何かをやらされると聞いたが、前に立って目立つことをさせられるのか。
しかし、社交ダンスやアイドルグループとは…。練習も必要であるし、僕はできるだけやりたくないと思う。目立つのは苦手だ。でも、きっと僕達が1位なわけはないが、その心配は必要無さそうだ。

「それでは、今年、1位のペアに行ってもらうことを発表します。校長先生、お願いします。」

先生がそう言うと、体育館のステージの袖から校長先生が、大きなホワイトボードを押しながら出てきた。ホワイトボードには、黒い布がかかっていて、その中身は見えない。
校長先生は、今まで司会を行っていた先生からマイクを受け取ると、一礼した。

「このホワイトボードに、今回の文化祭で、相性1位のペアが行うミッションが書かれています。では、布を取ります。今年のミッションは…！」

何処からか、小太鼓の、『ジャカジャカジャカジャカ…』という音が聞こえ、数秒後、シンバルが、『ジャーン！』と大きくなった。
校長先生が、黒い布を一気に取り去る。
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